富士宮

平成24年度 富士宮市中小企業大学 第一講 入学式

平成24年度 富士宮市中小企業大学 第一講

日時   平成24年9月25日(火) 午後7時
場所   富士宮市役所 710会議室
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◆開講式
富士宮市中小企業大学学長 須藤市長が所用により欠席の為、芦澤副市長より式辞を頂いた。

今年は同友会富士宮支部30周年、そして富士宮市制70周年、記念すべき年に富士宮中小企業大学が10年の節目を迎えることは喜ばしい。「大学のない富士宮市に大学を」と、同友会の熱意と静大の協力によって10年前に始まってから、毎年50人余の市民が受講し、延べでは500人を超える市民の学びたいという欲求を満たしてきました。皆様の努力に感謝申し上げます。

続いて中小企業家同友会の簑支部長が、この講義で学んだことをこれからの人生に生かしてほしい。と挨拶を行った。

◆講座
講義内容 「言葉の意味をコンピュータで扱う為に ―意味表現論入門―」
講師   静岡大学 学長 伊東幸宏氏

伊東学長は冒頭、世界初の大学はイタリアのボローニアにあり、ドイツなど北ヨーロッパからは夏にアルプスを越えて、ボローニアに居を構え大学で学んだ、それゆえ世界の大学は秋始業となっています。富士宮市中小企業大学は、学びたい人がいて、場所が提供され、学びたい講師を呼んでくる、大学の原点がここにある、と評価された。

自然言語処理とは、人が普段話している言葉や発話を、コンピュータに行わせるための技術であるが、言語学や心理学・哲学との接点が多い。本来は背景知識がなければ処理は不能となる。たとえば「黒い瞳の大きい女の子」と聞いて、目の大きな子、大柄な子、色黒の目の大きな子など様々な解釈が出来る。

認識と言語においては、ヘレン・ケラーとサリバン先生(奇跡の人)を例に、「認識するから言葉を学習できる」と、言語獲得以前の認識データは人類共通であり、先天的なものであると仮定する。人は外界の対象物を「もの」として、現象を「こと」として、その果たしている役割を認知できることを条件とする。

同義文の解析には、名詞・動詞・助詞等を記号化し、目的や従属的関係節を( )で囲み主節と区別する。節構造の( )や節構造のための同意記号を無視することによって、同じ意味をなすことが証明できる。

この解析を行うと英語・中国語も文章として同じであることが多い。先生は人工知能の傑作である、鉄腕アトムやHALは作れるか?という問いに、「きっとできる!」その為には理工学を学んだ先生が、言語学や哲学・心理学と融合することによって、それぞれの専門ではできなかった新たな切り口ができた。

今、大学に求められる重要な使命は、専門分野に特化するのではなく、壁を取り払って融合し、新たな研究分野を構築することであると力強く語られた。

★報告:河原崎信幸(シンコーラミ工業株式会社)


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