富士宮

富士宮市中小企業大学09 第二講報告 「世界の最先端技術」

平成21年度 富士宮市中小企業大学 第二講

■開講日:平成21年10月6日(火)

「世界の最先端技術」  未来の社会のテクノロジーを学ぶ
  講師  静岡大学電子工学研究所  所長 三村秀典教授

 三村先生は冒頭、静岡大学で研究を進めている「ナノビジョンサイエンス」について、ミクロンからナノ技術により、映像を二次元から三次元に、携帯電話から臨場感あふれる画像を送れる時がすぐそこに来ていると話された。

 有機エレクトロニクスの世界では、有機半導体の利点である(無機半導体に対し)軽量・柔らかい・低価格・材料が広範囲・多機能であることから、今後の半導体は無機から有機になっていくであろう。

 現在、有機半導体の欠点である熱や紫外線・酸化に弱い点や、導電特性の低さを解消する研究が進められている。有機ELを作るときに、電子のスピンが反平行になれば蛍光を発するが、75%は平行になり燐光となってしまう。燐光も利用することが課題である。有機EL照明は、点光源である無機に対し、面光源となり照らす範囲が広いことが特徴である。先生の予測では、2020年には有機ELは様々な分野で使われているだろうということでした。

 静大三村研では有機繊維の開発・研究をしていて、有機太陽電池・有機ELディスプレイなど有機繊維の活用を図っている。カーボンナノチューブ(CNT)は軽い・強度が高い・電気伝導性が良い等の特徴があり、世界中で研究開発が進められている。

 今後のエレクトロニクスは希少元素を使った個体から、地上の何処にもある豊富な元素を使いリサイクル可能な単一分子エレクトロニクスへ進化を遂げていくであろう。

報告:シンコーラミ工業株式会社 代表取締役 河原崎信幸


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