富士宮

富士宮市中小企業大学09 第一講報告 「江戸とは」

平成21年度 富士宮市中小企業大学 第一講

■開講日:平成21年9月29日

■開校式
富士宮市中小企業大学学長である小室市長より、七年前を振り返り、「大学の無い富士宮に大学の講義を」と、同友会富士宮支部と共に静岡大学と連携を取って始めた中小企業大学が、市民の学びへの欲求を満たしていると、感謝を込めた開講の言葉が述べられました。
   
第一講 「江戸とは」   近代を生みだしたもの
     講師  放送大学静岡学習センター長  本多隆成氏

江戸時代とは中世から近世へ、現代に至る重要な転換期であった。
中世、問題解決を「自力救済」(自力解決)で行っていたが、今川仮名目録の「喧嘩両成敗法」により武力によらず、裁判による解決に変わっていった。

土豪・地侍の惣村連合と一向一揆によるヨコの連帯を、戦国大名が軍役衆を家臣とするタテの組織が打ち破り、国の法度により統制されていった。歴史にもしもはないが、逆の結果であれば近世はヨーロッパ的統治になっていたかもしれない。

豊臣政権による天下統一は、戦争になった領土紛争を、豊臣政権の裁判権で平和的に解決する「惣無事」令により進められていった。いわゆる中世的な私的制裁・自力救済を否定し、大名権力に訴え、その裁きに従うという、近代的な支配となっていった。この統制は庶民にまで徹底され、宗門改帳・人別改帳はいわば戸籍原簿となった。

近世社会は「文書の時代」といわれる。文書を通した支配は、庶民にまで「読み・書き・算盤」の拡大が必要で、村落内にまで手習塾=寺子屋が定着するようになっていった。「筆子塚」の分布をみると、民衆教育は下層農民にまで普及していたと思われる。

報告:シンコーラミ工業株式会社 代表取締役 河原崎信幸


  • 富士宮支部
  • 静岡県中小企業家同友会
  • jobway
  • DOYUNET
  • 同友会会員検索
  • 同友会活動支援システム

過去記事