第23回中同協役員研修会イン富山-3
2日目の第3講は、『「同友会運動の発展のために、同友会理念と企業づくり」~学べる組織、減らない組織、増える組織をめざして~』と題し、広浜泰久中同協幹事長にこれまた90分「みっちり」と講義して頂きました。
今講のレジュメを以下に紹介致します。
1.自己紹介
2.「同友会の三つの目的」とは
①「よい会社をめざす」
・労使見解・・・経営者の責任、真の人間尊重
・経営指針・・・理念・方針・計画、社会性・人間性・科学性、ポイントは?
②「よい経営者になろう」
・時代を切りひらく総合的な能力・・・生き方を問われる同友会運動、自主・民主・連帯
③「良い経営環境をめざす」
・条例・憲章・・・中小企業の役割と重要性、運動の意義「感心・認知・関与・活用・周知」
3.「自主・民主・連帯の精神」とは
①「自主」
・会運営・・・自分たちで創っていく活動
・企業づくり・・・個人の尊厳、独立自尊(×自己卑下、×他者依存)、立志
②「民主」
・会運営・・・支部・委員会・役員会の尊重と活用、事務局の有効活用・労働環境
・企業づくり・・・生命の尊厳、雇用・賃金・労働環境、相互尊重
③「連帯」
・会運営・・・あてにしあてにされる関係、会員同士・事務局・行政その他
・企業づくり・・・人間の社会性、共に活かされている、素晴らしさの最大限発揮
④「一人ひとりの生き方、あるべき地域・日本をつくるために・・・」
4.「国民や地域と共に歩む中小企業」とは
・憲章の精神・・・経済的側面だけでなく社会的側面での中小企業の役割、誇り高く
初日に2回も「みっちり」と講義を受け討議をしたことと、レジュメの順番通りに話してくださったので、とても分かり易い講義ではあったのですが、それぞれの言葉の意味の深い部分を理解するには、まだまだ時間と勉強が必要なことを痛感致しました。
また、それぞれの言葉の意味するところを自社での出来事(成功例、失敗例)を折り込みながら説明して頂き、改めて同友会活動と自社との経営が密接に関わっていることを理解することが出来ました。
講義の中で一番印象に残ったのは、「講義を受けてメモを取っただけではダメで、それらを実践で活かす必要がある。そのためには、重要な言葉をピックアップし自身のスケジュール帳に毎週の予定として落とし込んで実行しなさい。」というお話で、私も早速実行しようと思います。
(2日間同じテーブルだった、富山同友会の高橋賢さんの会社では既に実践されていました)
その他、講義の中で印象に残った発言をいくつか紹介して、この講のまとめとしたいと思います。
・「何のために経営をしているのか」が分からなければ、正しい方向に会社を持っていくことは出来ない。
→二代目として良いところを見せようと新規事業に参入し、4.5億の投資の末に最終的に撤退した失敗の原因
・物事を数字で捉える習慣をつける。(「大至急やってくれ」では無くて「明日の朝9時までにやってくれ」など)
→数字で捉えることで、「具体的な目標」を掲げることが出来る。伝達する際に「間違い」が起きない。
・自己資本は、利益を上げ、納税をした上でなければ出来ないからこそ、経営上、重要視しなければならない。
・機会損失を防ぐための企業づくりに必要なことは、①課題把握、②役割分担、③進捗チェックの3点である。
・機会損失を防ぐ一番効果的なことは、経営指針に沿った経営を行うことである。(理念の社員への浸透)
・同友会活動で時間が取られた分は、自社で実践することで元を取るようにする。(会社の経営を疎かにしない)
・同友会活動は、機嫌良く、屈託なく、自主的に行う。(なぜ自分ばかりやって、他の人は・・・などと責めない)
・同友会役員の利得・・・①企業づくりがしやすくなる、②自分達で会を作る醍醐味、③地域づくり参加の醍醐味。
・問題点(不平・不満を含む)を単なるグチで終わらせるのではなく、議論の場に持ち込んでしっかり議論をする。