富士宮

7月例会:農業・循環・リサイクル・あたりまえをあたりまえに

0704reikai 7月4日(金)「我が経営を語る 中小企業ができる環境対策」として(有)朝霧牧場代表取締役の簑威頼氏が報告しました。

 工業系の大学、水処理関連の企業勤務を経た後、先代の父が酪農業として創業し、昭和63年に有機性廃棄物を肥料化する事業に業種変更した同社に平成10年に入社。経理上の問題や、実兄の事故入院など様々な苦難を乗り越え平成15年に代表取締役に就任し、良き相談相手の協力のもと、経営者として事業にさらに情熱を注がれました。

 現在のように声高に環境問題が叫ばれる以前から「循環型社会」の創造を目指し、環境対策や法令の遵守など、当たり前を当たり前に考えて実践してきており、近年では「エコアクション21」を導入し、社員全体の教育、環境意識の向上を図っているようです。

 他にも環境目標の達成の為の取り組みとして、「流量計測による給排水の削減」「バイオディーゼル等新エネルギーの研究と検討」「環境活動レポートをHPにも掲載し、関係企業・団体へも環境保全活動の徹底」「ライブカメラによる処分施設の公開」などを実践しておられます。

 中小企業経営はとかく情報がクローズになりがちですが、同社は情報をオープンにして透明性の高い経営を行っている点に感銘をうけました。

 肥料としてリサイクルする為の機械設備が高額なため修繕コストが増加すること、資材単価の高騰、各種法令の改定など、めまぐるしく変わる要因に対して悩み・問題点はつきない、と本音もポロリ。しかし「たゆたえども沈まず(何があっても続ける)」の精神で事業に取り組み、今後はさらに、処分業だけではなくこのノウハウを広めていくコンサルティング事業や、パートナーや大学との連携による共同開発・研究など、さらにステップアップしていきたいと豊富を語られました。充実した例会となりました。

田邉元裕(富士宮支部)

有限会社朝霧牧場


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