富士宮

1月新年例会

 

2019年度1月新年例会支部長挨拶

 

1月10日(金)、富士宮支部の新年例会が開催されました。富士宮支部では50才以上の会員が集まったシニアの会があり、今月の例会はシニアの会からの推薦者である㈱会館志ほ川 代表取締役 塩川拳三氏による報告でした。㈱会館志ほ川は、大正時代に製麺販売業として開業して以来、富士宮市民の人生の節目節目に大きな役割を果たし、地域に愛され続ける「志ほ川の味」を守ってきました。創業100周年を迎える永い歴史を振り返りながら、外的要因がどう自社経営に影響を及ぼしてきたのかを紐解き、新年例会らしく、将来への明るい展望を語っていただきました。

塩川社長

 

1920年に祖父が製麺所を開業し、塩川氏は大学卒業後、有名蕎麦屋に入社して修行を積み、3年後に家業に就くことになりました。入社した年は婚礼50組前後をこなす仕事があり、立て続けに競合店が開業しましたが、順調に売り上げを伸ばして新店舗を出店するにまでに至りました。しかし、その後債務超過となり、6年後には新店舗を閉鎖し、大きな負債を負うことになりました。

清聴している会員

 

これではいけないと思い、食材の目利きができるようになるために魚市場に3年通い、作法を学ぶために茶道学会に入門し、お店に置く花をどのように活けるか学ぶために華道の龍生派に入門しました。また、同友会の先輩の「社長は誰よりも一番に出社する」という言葉を実践し続けた結果、早朝のすがすがしい気持ちでいると良き経営判断ができることに気が付きました。

飲食業は、製造業であり、サービス業、販売業、設備産業でもあるため、自己満足ではなく、どう買ってもらうかをよくよく考えなければならない。お店を3回リニューアルして綺麗にし、お客さんに顔と名前を覚えてもらえるようにし、お客様から選ばれるお店にならなければならない。そのためにはどうしたらいいのだろうと考え、志ほ川オリジナルの顧客管理システムを戦略的に構築して、定期的に来店される仕組み作りに取り組みました。人生の節目として、法事やお祝い事があります。そのようなときに志ほ川を利用してもらえるような、例えばお花をプレゼントしたりして、そのようなサービスを心がけるようになりました。志ほ川で結婚式をやった方が高齢になり、その歳のお祝いに利用したり、そのお子さんたちの出産やお宮参りのお祝いに利用してくださったりと、祖父、父、自分自身のお客様との付き合いが年々と営業につながるようになりました。

本来、お蕎麦は庶民的な食べ物で、音を出してよい食べ物、細く長い付き合いとして長寿の象徴でもあります。富士宮の蕎麦文化が衰退している今だからこそ、(株)会館志ほ川の存在意義を広めて、蕎麦文化を伝えていきたいと思います。

また、塩川社長は原材料費と人件費を常にチェックし、経営のバランスを把握しています。数字で表すこと、数字で判断することの重要さを改めて認識し、お客様の人生に寄り添うようなお店を作っているのだと感じました。「人生の節目に志ほ川がある」この言葉に会社の存在意義と経営理念が詰まっている素晴らしい報告でした。

 

お礼の言葉 ㈱タケウチ 竹内会長

 

懇親会の様子

 

記念撮影

 

 


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