富士宮

10月青懇「富士宮地区青年団体合同ビジネス講習会」

10月25日、クリスタルホールパテオンに於いて、10月青懇として『富士宮地区青年団体合同ビジネス講習会』へ参加しました。

「合同ビジネス講習会」ということで、富士宮地区で活動する当会、「富士宮商工会議所青年部」、「一般社団法人岳南法人会青年部」、「一般社団法人富士宮青年会議所」が集い、各会員同士の学びや交流を深める場として開催されました。
冒頭、各会の代表者より挨拶がありました。
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今回は講習テーマを『富士宮市中小企業振興基本条例(以下、「振興条例」。)について学ぶ』とし、講師をシンコーラミ工業株式会社 取締役会長 河原﨑信幸氏、富士宮市企画部企画戦略課課長 篠原晃信氏の両名からお話を頂きました。
(左より河原﨑氏、篠原氏)
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先に河原﨑氏より「振興条例への思いと制定までの流れ」という枠組みの中で、河原﨑氏が振興条例に対しどういった想いで取り組んできたかを御説明頂きました。161025_2

振興条例制定に至るまでおよそ10年の時間が掛かっていますが、そもそものきっかけは氏自身が福岡で行われた中同協提示総会で知った「中小企業憲章案」です。憲章案を知った氏を中心に、各団体を交えて独自に勉強会を展開されました。ヨーロッパでは中小企業憲章が浸透しており、「スモール・イズ・ファースト」つまり中小企業を最優先するという考えの中で、素晴らしい企業が生まれているというのです。

その後、様々な経緯を経て2015年4月に富士宮市において基本条例が施行されるに至り、振興条例をより有用に機能させるため、地域の各団体を交えた「中小企業振興懇話会」を設置。現在は懇話会を通じて、富士宮地内で官民が共働できるような活動や提言を行っています。

直近では市街地にある工業地を市内郊外へ誘致できる仕組みを作っているそうで、大規模災害等が起こった際には市街地で工業を続けるのは問題が生じやすく、そんな時にも持続的に稼働できるような取り組みを進めているとのことです。

氏は「液体の入った樽は転がすまでが大変だが、転がしだせば止まらない。懇話会等を通じて、転がる樽のように活動の勢いをつけるところまで関わっていきたい」とこれからの意気込みを述べました。

続いて篠原氏より、市職員として条例を通じた行政側の変化や現状のお話を頂きました。
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氏は自身の経歴が他の職員と異なり、一部署を短期間で異動せず、一部署に長期で携わるというユニークな経歴を持ち、前任となる法規の経験が現在の職務で非常に活かされているとのお話でした。

振興条例は理念法であり、使い方によって効果に雲泥の差が出るとのお考えで、氏は「振興条例は自治体の強力な意思となるものである」として積極的な活用を推進されているそうです。

振興条例は「縦割行政に横軸をつくることが出来る」ということで、最近では市街地と道路整備について振興条例が役立っているとの説明もありました。

また地域の中小企業に対しても、振興条例を根拠として行政ないでの意思疎通がしやすく、予算をつけやすくなる効果も発揮できているとのことです。

これから人口減少が全国的にこれまでに経験のないスピードで進行し、各地域で同じような人口減少対策をとる中で、氏は産業活性化が最重要とし、振興条例を活かして「産業が元気なまち」に取り組んでいきたいとの意気込みを語られました。

参加者からの質問も活発に行われ、これからの地域づくりに対して非常に有意義な会となったように思います。
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私自身、富士宮地区外での活動が多いのですが、こうした活動を積極的に吸収し、自分の地域に対する働きかけのいい刺激となりました。
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青懇副部長 中村 仁(社会保険労務士法人シャイン)


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