富士宮

富士宮市中小企業大学 第二講報告:低炭素社会の実現に向けて

富士宮市中小企業大学 第二講報告

開講日  10月14日
講師    静岡大学人文学部 准教授 水谷洋一
題目    洞爺湖サミットから ~ 低炭素社会の実現に向けて

報道を通じて、理解しているようで解かっていない。

自らが生活している地球環境なのに自覚していない。

そんな難解な問題を、水谷先生は軽快な語り口で一気に講義を進めてくださった。

始めに現在の環境の激変がもたらしている地球上の現象。北極においては、海氷の融解が進み北極点に立つ事ができず、30年後には北極の海氷が消滅すると言われている。

赤道付近の島々は、海面上昇により水没していく。

海水の平均温度1℃の上昇によるサンゴの死滅。アメリカでのハリケーンの強大化による被害増大。そして2003年、ヨーロッパでの3万人を超える熱中症による死亡、それ以降も毎年万を越える死亡者が出ている。

IPCCの報告では、20世紀の100年で地球の平均気温がわずか0.74℃上昇したことでもたらされた事象、それが次の100年では回避策を講じないと6.4度まで上昇するが、2℃程度に抑えないと人類は壊滅的状況に追い込まれるという。

その全てが大気中のCO2濃度の上昇が原因であり、そのために洞爺湖サミットは行われたが、各国の思い入れで具体的数値目標は合意できなかった。しかし環境問題を議題としたサミットが行われたことは意義があるし、今後世界各国がCO2削減に知恵を絞っていくことに期待を寄せたい。

さて、私たちもCO2排出者としての責任をどう捉え、どんな生活スタイルに変えていくべきか、先生が最後に語ってくれた言葉の重みを、受講者全員が感じて閉講となった。 

<報告:シンコーラミ工業株式会社  代表取締役 河原崎信幸


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