富士宮支部9月オープン例会 その2
バズセッションのテーマは「全社一丸体制に必要なことは何ですか?」でした。
「自分(経営者)が思うようには、社員が動いてくれない」とか、「指示待ち社員ばかりで自分で考えることをしない」「経営理念を作ったけれども、社員は見向きもしない」「自分の考えが会社の経営理念よりも優先する社員ばかりだ」など、自分(経営者)が考えるようには社員が動いてくれない、という悩みを持つ経営者は少なくないと思いますので、その原因が何であるのかを皆でもう一度じっくり考えてもらうために、このテーマを選びました。
「社員とどう向き合うか」(=労使見解)は、同友会でも本質の問題であり、かなり奥の深いテーマだと思うのですが、どのテーブルでも活発な討議が行われていて、バズテーマを設定した側としてはひと安心致しました。
と言うのも、松井さんとの事前打ち合わせは15分ほどの電話でのやりとりでしか行なえなかったですし、事前に頂いたレジュメを見てその情報量の多さによって本来のバズテーマが埋もれてしまい、テーマに集中したバスではなく総花的な議論になってしまうのではないかと思っていたからでした。
今回の例会で、一番ポイントにしたかったことは、「社員としっかり向き合わなければ、全社一丸体制は実現しない」「社員と向き合うために、労使見解がある」「全社一丸体制となった後に、進むべき方向を示すのが経営理念である」ということ、つまり、労使見解(人を生かす経営・人間尊重経営)が先で、経営理念が後であるということなのです。
これが、赤石中同協顧問と東京で下打ち合わせをした時に「大きな勘違いをしていた」と書いた内容です。
そして、そのことだけは講師が変わっても伝えたかったことでもありました。
とかく労使見解と言うと、「労使見解なんて労働争議があった時代の遺物なのだから、現在には必要の無いもの」とか「うちは従業員がいないから労使見解なんて勉強する必要が無い」などと理由を付け、深く学ぼうという姿勢を持たなかった方が少なくなかったと思うのですが、「同友会活動の基本」であるという認識を持ち「全社一丸体制のために」という目で改めて読み直して見ると、いくつもの発見があるのではないでしょうか。
バズの発表もスムーズに終わり、お礼の言葉を竹内昭八氏[(株)タケウチ 代表取締役会長]が述べたのですが、レジュメに書いていない補足説明の部分がとても素晴らしかったと最大限の賛辞を送って頂きました。
どんな立派なレジュメがあっても、やはりその場にいなければ聞くことが出来ない情報の方が何倍も大切であることを今回、私も感じることが出来ました。(いっぱいメモを取らせて頂きました)
また、バズセッションで今回初めてオブザーバー参加して頂いた二人の若手農家の方に大きな刺激を受け、竹内さん自身も大変勉強になったこともお話して頂きましたが、同友会活動の基本である「謙虚に学ぶ」を会歴40年を迎える竹内さん自身が愚直に実践している姿を見て「まだまだ勉強が足りない」と思った会員も多かったのではないでしょうか。
懇親会は、遠藤崇浩会員のお店である、FUJIYAMA TAPASで行ないましたが、オブザーバー・他支部の方も4名ずつ残って頂き、富士宮支部会員との交流を深めて頂きました。
特に今回初めてオブザーバー参加された方々が、他支部会員も含め積極的に交流を図っていたのが印象に残りました。
また、沼津支部の会員同士で名刺交換を行なっていたという、珍しい光景も目にすることが出来ました。
(他支部内の交流にも一役買っているということでしょうか・・・)
おいしい食事とおいしいお酒をいただきながら、あちこちで満足に満ちた笑顔を見ることが出来ましたが、その笑顔が示す通りのとても中身の濃いオープン例会になったと思います。
他支部の方、オブザーバーの方を含め出席していただいたみなさま、そして何より、急な依頼にも関わらず中身の濃い講話をして頂いた松井さん、本当にありがとうございました。