富士宮
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8月Aグループ会報告「技術の伝承により、人は育ち、人は定着する」

8月22日のAグループ会では、株式会社 会館志ほ川の塩川拳三氏に「技術の伝承により、人は育ち、定着する」をテーマに我が経営を語っていただきました。

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会館志ほ川は、1931年に創業し、85年の歴史を持つ老舗蕎麦屋で、塩川拳三氏で3代目となります。塩川氏の取り組みの一つとして、財務諸表にその年の出来事を書き残しています。売り上げの推移は、その年や前年の出来事が反映されているかのように当てはまります。これまでを振り返ってみるときにその年の出来事が記されていると大変参考になることが分かりました。

料理人の世界では職人気質がある世界で、これまで、仕事は見て覚え、長時間労働になりがちでした。しかし、塩川氏はこの流れを変えて、仕事の目的・意図を明確化し、完全週休2日制にしました。

また、これまで蓄積されてきた技術を伝承する取り組みも行っています。まず、仕事の意図を明文化し調理理念を掲げました。この調理理念により、わけが分からず仕事をするのではなくて、仕事の意図を具体的に考えられるようになると思います。また、これまで料理人の感覚で材料の大きさや量、調理の時間を決めていて、料理人でしか分からないやり方でしたが、デジタルの秤やタイマーを導入して、数字で教えられるようにしました。

 

調理理念

一、 料理人としての矜持がある

二、 品があり丁寧な仕事である

三、 ひと皿にストーリーがある

四、 創意、工夫がある

五、 季節を感じられる

 

技術の伝承は、会社独自の無形資産を明文化しデータ化することにより、確実に正確に行うことが出来ます。会社の経営理念のもと、従業員がどのようにあればよいかを調理理念により具体化し、人を育て、生かしていく経営に取り組んでいます。今回も、グループメンバー全員が大変参考になる貴重なお話でした。

 

経営理念

「我々は会食の職人集団である。お客様に職での感動を伝えます。」

 

最後に・・・

志ほ川さんでは、自社の歴史を現在、そして未来に残すため社史の発行に取り組んでいます。発行は全4章の予定で2章まで完成していて、貴重な写真も含んだ志ほ川の歴史が詰まっています。これも会社の無形資産の明文化といえる大切な取り組みといえます。

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8月納涼例会の報告

日時:8月4日(木)19時より  場所:志ほ川(城北町667)

8月例会は、「富士宮市の中小企業振興基本条例の今!」と題して、条例をテーマとするDグループ企画運営の会でした。第1部では、これまで本市の条例にかかわってきた穗坂勝彦氏((有)富士宮清掃)より、条例施行後に設置された「中小企業懇話会」の政策提言内容の報告がありました。平成27年7月31日を皮切りに既に5回開催され、この懇話会の提言から、中小企業向け異業種団地の実現に向けての作業が進行中であるとのことでした。市役所商工振興課の渡辺信之氏からは、条例が存在することで物品購入一つをとっても市内の業者に発注しやすくなったこと、工事の入札などは市内の業者が参入しやすいようにハードルを低くでき、各部署の担当者が条例の効果を実感している旨報告がありました。

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第2部では、富士宮市勤労者共済会「ハピネスふじやま」の案内を、当会会長の河原﨑信幸氏(シンコーラミ工業(株))よりしていただきました。わずか月額1000円の会費で、加入期間の要件なしに死亡・疾病・慶弔等の給付金が支給されることや、予防接種や人間ドックの補助、施設利用や各種イベントなど大企業並みのサービスの提供が受けられるとのことでした。従業員の福利厚生が、中小企業振興の一環であるとの認識を改めて持ちました。まだ未加入の事業所は検討されてはいかがでしょうか。

(富士宮支部Dグループ長 山田真実)

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8月青懇&Eグループ会『ブラック企業にならない為に』勉強会

8月19日、いさご屋旅館(山梨県身延町)に於いて、7月8月青懇&Eグループ会『ブラック企業にならない為に』勉強会が開催されました。

会場となったいさご屋旅館は、約80年前に富士宮浅間神社近隣の「富士宮御殿」と呼ばれていた建物を移築した、富士宮とも非常にゆかりのある旅館です。
いさご屋旅館

昨年も青懇・グループでマイナンバーに関する勉強会を実施しましたが、旅館自体も非常に好評で、今年も同様の取組みをすることとなりました。

研修講師は中村社会保険労務士事務所 代表 中村仁が担当しました。
数年前から法令遵守をしない、社員を使い捨てにするような企業が「ブラック企業」と呼ばれるようになっていますが、今回はその「ブラック企業にならない為にどんなことを気を付けるべきか」という観点から、「そもそもブラック企業とは?」から入り、「長時間労働」「未払い残業」「セクハラ、パワハラ等」に関する基礎知識、問題へのアプローチ方法について約80分間、お話ししました。

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出来るだけ法律論ではなく、実務的なお話を中心とした為か、説明の最中にも最近起こった問題に関する事や、これまで疑問に思っていながらそのままになっていた労働に関する疑問について、多くの質問が出て来ました。
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中小企業が労働法に対してを100点を達成するのは、事実難しい側面も多くありますが、会社は法定事項に前向きに取り組みながら、労使がよくコミュニケーションを取ることで深刻なトラブルが避けられるのでは…というまとめとなりました。

その後、昨年も好評だった懇親会に入り、今年もボリューム満点の美味しい食事を頂きながら、深夜まで参加者同士で交流を深めることが出来ました。

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翌朝、解散は自由でしたが、数人の参加者で身延山久遠寺へのお参りもしてきました。本堂までの石段では全員が息を切らして登りきりましたが、朝からすっかり汗だくになりました(笑)。
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青懇副部長 中村 仁(中村社会保険労務士事務所)


7月Aグループ会の報告

7月19日(火)にAグループ会を開催し、株式会社タケウチ代表取締役の竹内いさや社長に「人を生かす経営」をテーマに我が経営を語っていただきました。

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株式会社タケウチは日用品雑貨卸売業を営んでおります。日用品雑貨卸売業では三つの業務を担っています。

①調達・販売  メーカーから仕入れた商品を小売店に卸す(販売する)

②物流     メーカーと小売店間のターミナルとして1万6千点の商品を配送している。

③金融・危険負担 メーカーから仕入れた商品は卸問屋が買い取り小売店に販売するため、仮に小売店が閉店してもメーカー側の損失は無い。

 

株式会社タケウチは昭和6年に竹内商店として日用品雑貨の卸と販売を始め、数箇所の移転後、現在は富士宮市大岩に本社を構えています。

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(昭和30年代の竹内商店)

 

竹内いさや氏は株式会社タケウチの代表取締役であり、且つ株式会社サプリコの代表取締役も務めています。株式会社サプリコは全国72社の日用品雑貨卸業の会社が集まり共同販売・共同商品開発をしています。プライベートブランドを販売するなど好調に業績を伸ばしているそうです。

全国化粧品日用品卸連合では平成元年では1540社が加盟していましたが平成27年には258社となり業界の縮小が著しい現状となっています。更にメーカーと大規模になった小売店からの要求には大変苦労しています。そのような中、株式会社タケウチでは今後の展開を考え、新規事業へのシフトを試みています。そのために、若い世代の社員と積極的に向き合って話をして、新しい発想を求め続けているそうです。勤続年数の長いベテラン社員には豊富な経験を生かしてもらい、若い世代の社員とベテラン社員を生かす経営に取り組んでいます。そして井の中の蛙にならぬよう他業種の方とも積極的に関わりを持ち、仕事が続けられるよう健康を大切にしていきたいと語っていただきました。


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