富士宮
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中同協役員研修会in静岡 第3講 同友会運動と役員の役割

中同協役員研修会in静岡、リフレッシュしての翌2日目第3講は、「同友会運動と役員の役割」というタイトルで広浜泰久中同協会長が講師を務め、今回の研修のキモである「役員の役割」についてジックリと説明して頂きました。

70分間の講話のうち、そのほとんどの時間を1枚の紙に書かれていることへの説明に費やされました。その紙は『「同友会理念」と「同友会運動(実践)」の到達点』と題して、同友会理念(3つの目的、自主・民主・連帯の精神、国民や地域と共に歩む中小企業)を縦軸・横軸に配してマトリックスにしたものです。そして、それぞれの交点となるマスには、それぞれ必要となる項目がいくつか箇条書きで書かれています。

その項目をひとつひとつ丁寧に説明をしていくのですから、とても退屈な時間を過ごすことになりそうなのですが、そこは広浜会長、ご自分の経営体験を織り交ぜながら、すぐ実践出来る取り組みを紹介しながら、同友会理念をかなり深いところまで丁寧に説明して頂いたお陰で、メモを取るのが大変なくらい充実した時間を過ごすことが出来ました。

興味深かった話を一つ挙げると、「打ち抜きの神様」と言われた従業員が、その機械を自動化することにより配置転換となり、以前のようなモチベーションを維持することが出来ずに退職してしまったことに対し、今でも後悔をしているとのこと。

こういう思いを持っているからこそ、「全ての人がその素晴らしさを発揮出来る社会」というあるべき姿に一歩でも近づくために、同友会が率先して牽引していかなければならないという広浜会長の言葉も、大変力の込められたものとなりました。

グループ討論テーマは「あなたは会運動をどう広げていきますか?(会員増強)」です。偶然にも、広浜会長が私のグループに加わったことで、緊張しながらも密度の高いグループ討論を進めることが出来ました。

「同友会は小難しい会と言われて敬遠されてしまう」という私からの投げ掛けに、広浜会長が「同友会には引出しが一杯ある。その人に合う引出しは必ずあるから、それを勧めれば良い」という言葉をこれからの増強へのヒントとして頂きました。

また、グループ長を務めた私にとっても、とても貴重な経験を積むことが出来ました。午後、自宅に戻ってもフラフラで仕事にならなかったことを付け加えて、今回の役員研修会の報告を終わらせて頂きます。


中同協役員研修会in静岡 第2講「労使見解」に基づく企業づくり

第1講に引き続いて始まった第2講は、中山英敬中同協幹事長の講話です。講話のタイトルは、『「労使見解」に基づく企業づくりに取り組み、「人を生かす経営」の輪を地域に広げよう』

地元の有力企業で、テレマーケティング事業の責任者として基盤づくりに全力で挑むものの、3年も経たないうちに会社から事業撤退を告げられる。「何故なのか」納得出来ない中山氏は「会社がやらねば俺がやる」と退社し、1998年、資金ゼロから独立創業。

「日本一のコールセンター」を目標に掲げ、夢に向かい突っ走るものの、次から次へと苦難がやってくる。同友会での学びと実践を繰り返すことで徐々に会社が良くなっていき、4年後、お客様から絶大の信頼を寄せられる会社にまで成長。

「日本一のコールセンター」の目途が立ったことで現場を社員に任せ、自身は、もう一つの夢であった多角化経営を目指して新規事業の立ち上げに集中する日々が続きます。そんななか、得意先から「中山さん、会社の様子、おかしくない?」と問われ、久し振りに現場を確認したところ、直近2ヶ月で40名もの大量退職者を出している、「日本一のコールセンター」とはほど遠い、大混乱している現場でした。

得意先に懇願してコールセンター業務を1時間止めてもらい、従業員全員の前で自分の不徳を詫び、もう一度力を貸して欲しいと全員にお願いをします。

その際、辞めたオペレーターに対しても、それを報告しなかった幹部に対しても、一切責めることなく、「全ては私の責任」と従業員全員に謝ったそうです。

「人を生かす経営の実践」における「経営者の責任」をまさに地でいった中山社長の態度に、従業員も心を動かされ、元の体制に戻すまでに2年近く掛かりましたが、それを成し遂げた際には、以前とは比べものにならないほど強い会社へと成長することが出来ました。

現在では、100名ほどいるパートタイマーに対し、年2回の面談を必ず実施しているとのこと。面談開始当初は、疑心暗鬼もあるせいか、不平不満をまず言わなかったのが、いざ信頼関係が築かれると、今度は不平不満のオンパレード。しかし、その後しばらくしてより深い信頼関係が築かれるようになると、今度は逆に、「この時でなくても、いつでも言える」と、不平不満を言わなくなる。全社一丸体制とは、まさにこの状態を言うのではないでしょうか。

最後に、今後の課題として、「深刻化する人不足」について言及していましたが、その原因を「人不足だから人が取れない」と自社分析していてはダメだ、と強い口調で我々に訴えかけて第2講が終了しました。

グループ討論のテーマは、「『人を生かす経営』で同友会らしい黒字企業をつくるには?」。

今回は、ゴール地点である「あるべき姿」を各人に発表してもらい、それに必要な要件や資質を整理する中で見えてくる共通項について討論するという、通常とは少し異なったアプローチでグループ討論を行ないました。(グループ長の特権で)

あるべき姿としては「地域になくてはならない会社」「地域とともに歩み会社」というように「地域」という言葉がキーワードとなりました。

地域の中でキラ星のように光り輝く企業が増えれば、それだけ地域が活性化されて光り輝く。その輝きが魅力となって人やモノなど他地域からの流入が増えれば、その地域はさらに輝きを増す。

そんな地域を作り出すために、我々ひとりひとりが自社の魅力アップに務めることが大切だというまとめとなりました。

富士宮支部から参加したメンバーの集合写真

懇親会では、第1講、第2講でちんちんになった頭をビールでほぐし、他支部会員、他県会員と交流を図りながら、今日の濃く長い一日を振り返りました。


第33回中同協役員研修会in静岡 第1講 同友会の歴史と理念

5月23日(木)・24日(金)、ホテルセンチュリー静岡にて、中同協役員研修会が開催されました。これは全国を対象に年2回開催される研修会なのですが、静岡では今回が初の開催となります。

70分間の講義+60分間のバズセッションを2日間で3回実施するうえ、中同協を代表する面々が講師陣なのですから、全国大会3大会分の価値があると言っても過言では無い研修会です。

参加者:16名 阿久澤、朝日、伊藤、稲原、宇佐美、河原﨑(哲)、眞、佐野(充)、鈴木(進)、鈴木(高)、竹内(昭)、西躰、穂坂、簑、望月(知)、渡邉(卓)

開講挨拶では、加藤明彦中同協副会長が同友会運動の3本柱①企業作り②同友会作り③地域作りの3点において、①企業作りでは、役員は学びの気付きの量が圧倒的に多く、その学びを100%自社に生かすことが出来ること、②同友会作りでは、自主的自発的な活動だからこそ、会勢を伸ばし続けることが出来ていること、③地域作りでは、10年前に比べ圧倒的に認知度がアップしているとともに、果たすべき使命も大きくなっていること、それらをまとめて「醍醐味」と表現していたのが印象的でした。

第1講は、国吉昌晴中同協顧問による「同友会の歴史と理念」です。

今年、設立50周年を迎える中同協で、「中同協50年史」の編さんにも携わった国吉顧問による同友会の歴史は、やはり重く深いものでした。

戦後からわずか2年後の1947年、前身である全日本中小工業協議会(全中協)が設立。その後、全中協が日本中小企業政治連盟(中政連)と合流するなか、その運動に批判的な人たちが1957年に作ったのが日本中小企業家同友会(現在の東京同友会)。その後、各地で設立された同友会をまとめる組織として、1969年に中小企業家同友会全国協議会が設立、そして、今年50周年。

そして、この50年の間に、同友会理念や活動目的、運動の精神などが次々に発表されます。

1973年、「同友会の三つの目的」の成文化(良い会社、良い経営者、良い経営環境を目指す)
1974年、オイルショックのさなか、「決して悪徳商人にならない」声明発表
1975年、「中小企業における労使関係の見解(労使見解)」発表(人を生かす経営)
1977年、「経営指針を確立する運動」を提唱
1990年、「同友会理念」を採択
第一に、「同友会の三つの目的」です
第二に、「自主・民主・連帯の精神」です
第三に、「国民や地域と共に歩む中小企業をめざす」ということです
1993年、「21世紀型中小企業づくり」を宣言
2000年、「国民と中小企業・地域にやさしい金融システムの確立」制定を提唱
2003年、「中小企業憲章」制定宣言を採択
2016年、「中小企業家エネルギー宣言」採択

こうして改めて振り返ってみてみると、そのどれもが先進性と普遍性を持ち合わせていることに気付きます。これは、たまたまそうなったという訳ではもちろん無く、先輩会員方が議論に議論を重ねて導き出したものだからこそ持ち合わせているものでは無いかと思います。

「先人が積み上げてきた価値にあぐらをかいているだけでは駄目だ」という強烈なメッセージを国吉顧問より受け取り、講義は終了しました。

グループ討論のテーマは、「中小企業家の誇りと使命とは?」でした。私のグループは、静岡が4名、京都、愛知、富山が各1名の7名でしたが、各人の意識が非常に高く有意義なグループ討論となりました。

特に「中小企業」では無く「中小企業家」という「家」にこだわったことについて、深い議論をすることが出来ました。(その分、議論のまとめをする時間がありませんでした)

まずは軽くジャブから、と思っていたら、いきなり強烈なストレートを浴びた第1講でした。


5月度支部例会「自分が変われば、会社は成長する」朝日康典氏

富士宮支部5月例会 我が経営を語る

報告者 朝日康典 (株)朝日鉄建 「自分が変われば、会社は成長する」

5月17日(金)、志ほ川バイパス店にて5月度支部例会が開催されました。
出席者 会員:51名 オブザーバー:3名 事務局:1名 合計:55名

冒頭の支部長挨拶では、先日開催された県定時総会において会員増強に特に貢献したとして、宇佐美氏、朝日氏、そして富士宮支部としても表彰されたとの報告が阿久澤支部長よりあり、今年度も引き続き「会員の辞書の1頁を増やす」活動を行なっていく方針が伝えられました。

新年度第1回目の「我が経営を語る」は、前支部長である朝日康典氏が3年間の支部長としての同友会活動を振り返りつつ、自身の想いを存分に語って頂きました。

昭和47年に先代が朝日鉄工所を創業し、平成14年に朝日氏が入社。6帖間の事務所を移転して新たに営業を開始したものの、平成16年に経営危機となり、さらに家族の健康危機も加わり、どん底に陥りました。

そんな時期に言われた「会社の体を成していない」という一言に衝撃を受け、その答えを探し求める中で同友会と巡り会い、平成20年に入会。例会に積極的に参加する中で、先輩方は常に経営に対する危機感を持っていることに気付き、先輩方の元に足繁く通い、自身の課題である「下請けからの脱却」のヒントを掴もうと我武者羅な活動を続けます。

全国大会にも積極的に参加して、自身の器が大きくなると、抱えていた悩みも自然と解消していきましたが、また新たな悩みが朝日氏に降りかかってきます。次々と降りかかる悩みと格闘しているさなか、「次期支部長に」との打診がありました。

「こんな自分で務まるのだろうか」と悩みながらも「チャンスボールは絶対に打つ」と決めていた朝日氏は、平成28年に支部長に就任します。所属グループを大シャッフルし、フレッシュなメンバーを役員に迎え、朝日体制がスタートしますが、悩みは「時間不足」。どうしても、今までのように会社メインという訳にはいきません。

自分の仕事を社員に任せ、自主的成長を促すものの、出てくるのは不満の声。その不満の声を拾って、伝えてくれたのが朝日氏の奥様。遅い時間の帰宅でも会社の状況を伝え聞き、翌日、そのフォローをすることで、何とか会社を廻すことが出来たのです。

そのフォローを続けたことや、生産性の高い設備を導入したことで、社員もどんどん成長し、同じ夢を共有出来る社員も生まれてきました。

この3年間の支部長としての経験が、仕事だけではなく、他の場面でも大変役に立っていたことに気づき、同友会活動は自分自身の成長に直結し、会社を変えていけることを実感したというまとめで報告が終了しました。

グループ討論のテーマは「現在、一番の悩みは何ですか?」。「経営者」と「悩み」は切っても切れないものであり、一つ解決すればすぐ次がやってくる、厄介なものです。各人が抱える悩みを聞きながら、その解決に結び付くようなヒントを得るグループ討論が行なわれました。

グループ討論発表時間がかなり長くなってしまいましたが、それだけ活発に討論が行なわれたと前向きに解釈したいと思います。

朝日氏の支部長としての背中を見て、何かを感じていた会員も多いはず。目に見えなくても、自分自身だけでなく、ついてきた会員の成長にもなった支部長としての活動だったのではないでしょうか。3年間、大変お疲れ様でした。ありがとうございました。

金子石材滝戸 金子


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